Webライターとして少しずつ報酬を獲得できるようになると、気になるのは税金問題。

お金の問題は難しく、手続きのみならず、言葉自体分からないといった方も多いのではないでしょうか。

 

世間一般でよく聞く「源泉徴収」や「確定申告」から「節税方法」など、副業・フリーランスの立場からご紹介します。

Webライターにおける金銭事情を正しく理解して、トラブルに巻き込まれないよう注意していきましょう。

Webライターとして知っておきたい金銭事情

Webライターとして活躍するみなさん、これからWebライターを始めようとするみなさん。

みなさんはどのくらい、報酬を稼ぎたいと思っていますか。税金問題として意識する必要のある金額や言葉の意味を知っているのでしょうか。

 

正しく理解することで、不必要な税金問題に巻き込まれず、安心してWebライター活動を進めていけますよ。

フリーランス、副業それぞれの立場で活躍するWebライター向け、知っておくべき言葉やその言葉の意味から詳しく見ていきましょう。

 

フリーランスWebライター

フリーランスWebライターは、会社員と異なり、売上の自己申告や、税金の計算まで行い、確定申告する必要があります。また、納税も自己で行い、社会保険は全額自己負担となります。

そのため、年間所得や保険の管理から確定申告まで、自己で責任を持って行えるかどうかは、大切な問題です。

 

源泉徴収などの金銭問題を正しく理解し、確定申告することにより、税金(所得税・住民税・事業税・消費税)などの節税につながるでしょう。また、自分が使える控除というのも知っておくことが大事です。

 

副業Webライター

副業Webライターは、会社の許可を得て副業しているかどうかにより、手続きの方法が異なります。

中には、会社に内緒で副業としてWebライターをしている方も多いのではないでしょうか?

 

会社にバレたくないよう、副業でWebライターをされている方は、この2点を意識してみましょう!
  1. 副業としての所得を年間20万円以下に抑える
  2. 住民税を「特別徴収→普通徴収」に変更する(Webライターでの所得が20万円を超えた場合)

 

①の場合、年間20万円に抑えられれば、税金面では変わりないため確定申告をしなくてもいいという意見もあります。しかし、本来は1円でも収益が発生すれば、確定申告をするべき。不安な方は自身の収益を調節したうえで、専門家へ相談するようにしましょう。

Webライターとして報酬を得られるようになり、クラウドソーシングなどからの所得が年間20万円を超過してしまった場合でも、②の方法をとれば自宅に納税所が届くため、会社にバレずに取り組める確率が高まります。

 

※ただし、本来は勤務先の就業規則を守ることが一番です。会社が明確に「副業禁止」を明言している場合は、危険な橋は渡らないよう別の手段(転職する、上司にかけ合う)を検討することも忘れずに。。。

 

副業としてWebライターをするのであれば、源泉徴収や税金などの問題のほか、確定申告について理解しておくことをおすすめします。

 

知っておくべき「源泉徴収」問題

誰しも、「源泉徴収」という言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。

 

Webライターで活動する際、源泉徴収はクラウドソーシング利用時やクライアントとの報酬に関する手続きで、重要なキーワードとなります。

しかし、源泉徴収という言葉を聞いた瞬間、「難しそう……」と感じる方も多いはず。

 

まずは、源泉徴収という言葉の意味から、Webライターにおける活動時、源泉徴収してもらうベストなタイミングや注意点などをご紹介します。

 

源泉徴収とは

源泉徴収とは、年間の所得にかかる税金(所得税)を事業者が給与からあらかじめ差し引くことをいいます。源泉徴収票を見ると、1年間における給与や支払った所得税などを確認できるのです。

 

基本的に、源泉徴収は、国税庁の定める「給与所得の源泉徴収税額表」を利用して、給与所得や扶養親族の数に応じた源泉徴収税額を算出します。

差し引かれた所得税や復興特別所得税は、給与などを実際に支払った月の翌月10日までに国に納める必要があります。

大企業や中小企業など従業員の給与を支払う事業者であれば、必ず行わなければなりません。

 

 

所得税および復興特別所得税を差し引いた金額を、国に納める義務のあるものを「源泉徴収義務者」といい、会社や個人だけではなく、給与などの支払いをする学校や官公庁、財団なども対象となるのです。

 

正社員やアルバイトのように会社に雇用されている方であれば、12ヶ月分の給与明細とともに1年間で支払った税金や控除額などが記載された源泉徴収票を受け取るため、自ら確定申告する必要はありません。

しかし、フリーランスのWebライターであれば自己で確定申告し、所得税を納める必要があるのです。

 

参照:国税庁「No.2502 源泉徴収義務者とは」

 

源泉徴収が必要な報酬・料金の範囲とは?

源泉徴収が必要な報酬や料金の範囲は、その報酬・料金の支払いを受ける者が、個人か法人かにより異なります。

Webライターとして、業務委託でのライティング業務で発生した報酬に関して、源泉徴収の対象となります。

 

報酬・料金の支払いを受ける者が個人の場合の源泉徴収の対象となる範囲には、以下の点が挙げられるため、参考程度に知っておきましょう。

  • 原稿料や講演料 ←ライターは大概がここに当てはまります!
  • 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
  • 広告宣伝のための賞金
  • 映画、演劇その他芸能、テレビ放送等の出演の報酬や料金

 

源泉徴収はどのタイミングで行うのがベスト?

Webライターとしてのライティング業務での報酬は、源泉徴収の対象となります。

源泉徴収せずに報酬を振り込むクライアントも多いため、契約時に源泉徴収の有無に関して確認すると良いでしょう。

契約時に源泉徴収について説明がなかった場合には、報酬が初めて振り込まれたタイミングで満額かどうか、源泉徴収された金額かどうかを、クライアントに確認する必要があります。

 

ちなみに、ライティング業務における源泉徴収税額は、報酬100万円未満の場合、「支払金額×10.21%」となります。例えば、報酬金額1,000円の場合、1,000円×10.21%=102円が源泉徴収税額。結果、源泉徴収計算後の受け取る金額は898円になるのです。

 

Webライターとしてライティングの仕事をしていけば、クラウドソーシング経由の仕事も含め、基本的に全て、源泉徴収の手続きが必要です。

 

源泉徴収に関する注意点

報酬・料金などの額の中に消費税及び地方消費税の学が含まれている場合は、原則として、消費税などの額を含めた金額が源泉徴収の対象となります。

 

基本、源泉徴収した税額を納税するのは、クライアント側の義務となります。たとえ、クライアントより源泉徴収されなかった場合は、Webライター自身が特別、何かをする必要はないため、安心してください。

しかし、フリーランスのWebライターに関して注意してもらいたい点があります。

1年間の源泉徴収額はその年の総所得で決まるため、もし税金を払いすぎていた場合は超過分を還付金として受け取れます。そのため、源泉徴収の有無にかかわらず、必ず、確定申告するのがベストでしょう。

 

参照:国税庁「No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは」

参照:コンテンツ制作でみんなをちょっと幸せに「かくたま」

 

誰もが通る道「確定申告」

Webライターとして沢山報酬を稼ぐげるようになったにもかかわらず、税金ばかり払い、「損した」と思うのはもったいないところです。

そんなWebライターのため、確定申告について詳しく知っておきましょう。

 

確定申告とは

確定申告とは、報酬などによる「所得」にかかる税金を計算し、税金を納めるための手続きのことをいいます。

個人所得の計算すべき期間は、1月1日~12月31日まで。確定申告するには、「確定申告書」や決算書、領収書などの必要書類を揃えて、申告する必要があります。

確定申告することによるメリットは、払い過ぎた所得税が戻ってくるということでしょう。

 

確定申告の時期

確定申告の申請期間は、2月16日~3月15日までとなっており、その期間内に税務署への申告と納税が必要になります。

 

確定申告の手続き方法

確定申告は、手書きまたはインターネット上での作成(国税庁のHP参照)が可能です。

作成前には、日頃から集めた経費計上できるレシートや領収書、生命保険などの控除証明書、源泉徴収票、国民健康保険や国民年金の控除証明といった必要書類を用意してください。

確定申告書作成後は、必要書類を添付して税務署へ持っていくか、税務署へ郵送すれば、申告の手続きは完了です。

 

税務署では相談しながら、確定申告書作成も行えますので、初めて確定申告書を作成する方や不安が多い方は、税務署で相談しましょう。

ネットでの確定申告書等の作成はこちらから(国税庁公式ページ)

 

確定申告における注意点

確定申告をする必要性は、フリーランスWebライター・副業スタンスのWebライターで異なります。

 

【フリーランスのWebライターや個人事業主】

毎月の所得が年間38万を超えた場合、確定申告が必要です。

参考:国税庁「個人事業者の方の確定申告」

 

【副業のWebライター】

副業のWebライターであれば、本業の所得以外に年間20万以上の場合、会社にバレたくない場合は確定申告するようにしましょう。ちなみに、副業でWebライターをする主婦の場合、本業・副業の合計が年間103万円を超過すると、旦那さんの扶養から外れてしまうため、その点も注意が必要です。

 

副業のWebライターであれば確定申告を正しく行わないと、延滞税や無申告加算税などのペナルティがあるため、注意してください。

参考:国税庁「副収入などがある方の確定申告」

 

確定申告や必要経費の領収書集めなど、日々面倒と感じる点もありますが、こまめにチェックしておくことで、節税効果につながりますよ。

 

節税のためのポイント

Webライターとして、節税するためには経費として落とせるものを把握し、経費計上できるものは計上するとよいでしょう。

 

Webライターであれば、仕事をする上で必要な道具であるパソコンやペン、ノートなど。他にも、インターネットの通信費やWebライタースキルを磨くために購入した書籍、セミナー費用なども経費として計上できます。

 

取材などを行うライターであれば、取材先までの交通費や取材で発生した費用なども経費計上できるでしょう。

日々、仕事において発生した経費の領収書はこまめに取っておくことをおすすめします。

 

確定申告でどのくらい節税効果があり、いくらくらい返ってくるのか気になるところですよね。

実際に確定申告書類を作ってみないと、一概にいくら返ってくるとはいえません。もちろん、個人差もあります。

ぜひ、確定申告書手続き期間に合わせて、早めに確定申告書作成に取りかかるとよいでしょう。

参照:ライターステーション「Webライターの稼ぎ方 経費で落ちる!在宅Webライターは確定申告をしよう!」

 

Webライターとして金銭管理スキルを身につけよう

本業・副業それぞれ、どちらのスタンスでWebライターとしてお仕事をしているかにより、源泉徴収や確定申告の手続き方法が異なります。

言葉はもちろんのこと、手続き1つ1つを正しく理解して進めていくことが節税効果にもつながるのです。

 

Webライターとして活躍するみなさん、これからWebライターとして走り始めようとするみなさん。

お仕事が軌道になったにもかかわらず、税金問題で大変な目にあったり、後悔したりすることがないよう、Webライターとして関わるお金の問題はしっかり理解しておきましょう。

詳しい事や分からない点があれば、専門家へ相談をしてみてください。